スマホの充電が前より遅い。充電器を触ると、やけに熱い。
そんなとき、USB充電器そのものが寿命を迎えている可能性があります。
ここでは、USB充電器の寿命の目安と、買い替えたほうがいいサイン、長く使うための扱い方、古い充電器の捨て方までを順番に紹介します。
USB充電器の寿命は2年から5年が目安
毎日使うUSB充電器なら、2年から5年を買い替えの目安にしておくと安心です。
充電器メーカーの解説では2〜3年、スマホグッズメーカーのコラムでは約5年と、目安には幅があります。
幅が出るのは、使う回数や置き場所で傷み方が大きく変わるからです。
寿命が縮むのは熱と湿気と抜き差しが多いとき
充電器の中には電気を変換する部品が入っていて、熱がこもるほど傷みやすくなります。
キッチンや窓ぎわのように、熱や湿気がたまる場所で使っていると、目安より早く不調が出ることがあります。
1日に何度もコンセントから抜き差しする使い方も、プラグの根元に負担がかかります。
長く使える設計の充電器もある
メーカーの中には、部品を選んで設計寿命を約5万時間とうたっているUSB充電器もあります。
5万時間は、1日中挿しっぱなしにしても5年を超える長さです。
ただ、こうした数字を公表している製品は多くありません。表示が無い充電器は、2年から5年を目安に様子を見ましょう。
種類ごとのUSB充電器の寿命は?
USB充電器と一口に言っても、形や使い方で傷みやすいところが違います。
どの種類でも、寿命を左右するのは「どれだけ熱を持つ使い方をしているか」です。
コンセントに挿す1ポートの充電器は?
スマホを1台だけ充電する小さな充電器は、中の部品が少ないぶん、熱を持ちにくいです。
そのため、落としたり踏んだりしなければ、5年近く使えることも珍しくありません。
気をつけたいのは、プラグを持たずにケーブルを引っぱって抜く癖です。プラグの根元がゆるむと、差し込みが浅くなって発熱の原因になります。
急速充電に対応した充電器は?
USB PDなどの急速充電に対応した充電器は、一度に大きな電気を流します。
そのぶん充電中は本体が温かくなりやすく、熱がこもる場所に置くと傷みが早まります。
充電中はふとんやクッションの上に置かず、まわりに物が無い場所で使いましょう。
差し込み口が2つ以上ある充電器は?
2台、3台と同時に充電できる充電器は、合計の出力を分け合って使います。
ノートパソコンとスマホを同時につなぐなど、合計の上限いっぱいで使い続けると、本体に熱がたまります。
本体やパッケージに書かれている「合計出力」を確かめて、それを超える組み合わせで使わないようにしてください。
充電ケーブルは充電器より先に傷むことが多い
充電器とセットで使うケーブルは、曲げたりねじったりする回数が多く、本体より先に傷むことがよくあります。
根元が裂けている、中の線が見えている、特定の角度でしか充電できないといった場合は、ケーブルを替えましょう。
USB充電器を買い替えるサインは5つ
次の5つのうち、どれか1つでも当てはまったら買い替えを考えてください。
とくに焦げたにおいや変色があるときは、寿命かどうかを考える前に、すぐ使うのをやめましょう。
| サイン | よくある様子 | どうするか |
|---|---|---|
| 充電が遅くなった | 満タンまでの時間が前より長い | ケーブルを替えて比べる |
| 充電が途中で止まる | ついたり消えたりをくり返す | 差し込み口とケーブルを確かめる |
| 触れないほど熱い | 前より明らかに熱を持つ | 使うのをやめて買い替える |
| 音がする | ジーという音が出る | 使うのをやめて買い替える |
| においや変色がある | 焦げたにおいがする | すぐにコンセントから抜く |
充電中の充電器が温かくなるのは、ふつうのことです。
気にしてほしいのは「前より熱くなった」「持っていられないほど熱い」という変化のほうです。
充電が遅いだけならケーブルと差し込み口から確かめる
充電が遅いからといって、すぐに充電器の寿命とは限りません。
原因がケーブルやスマホ側の差し込み口にあることも多いので、次の順で1つずつ確かめると、むだな買い替えを防げます。
- 別のケーブルにつなぎ替えて、充電の速さが戻るか見る
- 別のコンセントに挿して、充電器の差し込みがゆるくないか見る
- スマホの差し込み口にホコリや糸くずが詰まっていないか見る
- 家族の充電器など別の充電器で、同じスマホを充電して比べる
1から3で直れば、充電器はまだ使えます。
4で別の充電器のほうが速く充電できたら、元の充電器が弱っていると考えてよいです。
差し込み口のホコリを取るときは、金属のピンや針を使わないでください。端子を傷つけたり、ショートの原因になったりします。
USB充電器を長く使うには湿気とホコリを近づけない
寿命をのばすためにいちばん大事なのは、差し込み口に水分やホコリを入れないことです。
NITEは、充電用コネクターに水分がついていると、トラッキングという短絡が起きて発火するおそれがあると注意を呼びかけています。
ふだんの使い方では、次の5つに気をつけてください。
- ぬれた手でプラグや差し込み口にさわらない
- 洗面所や台所など、水がかかる場所で使わない
- コネクターは無理に力を入れて挿さない
- 充電器のまわりに燃えやすい物を置かない
- 使わないときはコンセントから抜いておく
コンセントに挿しっぱなしの充電器は、プラグのすき間にホコリがたまりやすいです。
年に1〜2回は抜いて、乾いた布でプラグのまわりをふいておくと安心です。
買い替えるときはひし形のPSEマークを確かめる
新しいUSB充電器を選ぶときは、本体にひし形のPSEマークが付いているかを必ず確かめましょう。
コンセントにつなぐACアダプターは、電気用品安全法で「特定電気用品」に分けられています。
特定電気用品には、国に登録した検査機関の検査が必要で、ひし形のPSEマークを表示することになっています。
マークと一緒に、製造や輸入をした事業者の名前と、検査機関の名前が書かれているかも見ておくと安心です。
リコールが出ている製品を使っていないかも、一度確かめておきましょう。NITEの「社告・リコールデータベース」では、メーカー名や型番から調べられます。
古いUSB充電器の捨て方は住んでいる自治体で違う
使わなくなったUSB充電器は、多くの自治体で小型家電として回収しています。
いちばん手軽なのは、役所や公共施設に置かれた小型家電の回収ボックスに入れる方法です。
ただし、ボックスに入れられる大きさや出し方は自治体ごとに決まっています。
たとえば東京都品川区では、投入口が縦10cm、横25cmの回収箱に入る小型家電を回収しています。
回収ボックスが近くに無い場合は、不燃ごみや小型家電の日に出す自治体もあります。
捨てる前に、お住まいの自治体のホームページで「小型家電」や「ACアダプター」の出し方を確かめてください。
USB充電器はまず充電中にさわって確かめる
USB充電器の寿命は、2年から5年がひとつの目安です。
まずは今使っている充電器を充電中にさわって、前より熱くないか、においや変色がないかを確かめてください。
充電が遅いだけなら、ケーブルと差し込み口を確かめるところから始めれば十分です。
熱さやにおいに気づいたら、そこで使うのをやめて、ひし形のPSEマークが付いた充電器に買い替えましょう。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)




