6畳のワンルームに1台置きたいけれど、店の棚には小型の扇風機と小型のサーキュレーターが同じ大きさで並んでいて、どちらを持って帰ればいいか分からない。違いは風の形です。扇風機は薄く平らな羽根で風を広げて人に当てる道具、サーキュレーターは筒の形のガードで風をまとめて遠くに飛ばし、部屋の空気を動かす道具です。小型でもこの違いは変わらないので、机の上や寝室で体に当てるなら扇風機、エアコンや部屋干しと組むならサーキュレーターになります。パナソニックの公式サイトと、家電量販店や住宅会社のコラムをもとに、仕組みの差、届く距離と音、場面ごとの向き不向き、電気代、1台だけ買うときの決め方を書きました。
風の形が違う、扇風機は広がりサーキュレーターはまっすぐ
見た目が似ていても、風の出し方が違います。扇風機は薄く平らな羽根で風を広い範囲にやわらかく送り、サーキュレーターは厚みのある小さい羽根と筒の形のガードで風を絞って、まっすぐ遠くまで飛ばします。パナソニックの公式サイトでは、扇風機は「暑い時に涼むため」、サーキュレーターは「空気を循環させるため」の道具と分けられています。
大きさの違う一般の機種なら、羽根の直径で見分けがつきます。パナソニックの説明では、サーキュレーターの羽根は約18cm、扇風機は約30cmです。小さい羽根を速く回して風を一点に集めるのがサーキュレーター、大きい羽根をゆっくり回して面で風を送るのが扇風機、という作りの差です。
小型同士だと羽根の大きさは近いので、見るところはガードと首です。前面のガードが筒のように奥行きがあって、風の出口が丸く絞られていればサーキュレーター、ガードが平らで羽根がそのまま見えていれば扇風機です。首が真上まで向くのもサーキュレーターの目印で、扇風機の首振りは左右が中心です。
| 見るところ | 小型の扇風機 | 小型のサーキュレーター |
|---|---|---|
| 風の形 | 広がってやわらかい | 一点に集まってまっすぐ |
| 羽根とガード | 薄く平らな羽根、平らなガード | 厚みのある羽根、筒の形のガード |
| 首の向き | 左右の首振りが中心 | 上下左右、真上まで向く物が多い |
| 主な役目 | 人に当てて涼む | 部屋の空気を動かす |
小型でも届く距離が違う、代わりに音は大きめ
小型でも、風の届く距離ははっきり違います。扇風機の風は3〜8m、サーキュレーターの風は10〜20mまで届くとされ、サーキュレーターは離れた場所でも風の強さが落ちません。6畳の部屋なら、サーキュレーターは部屋の端に置いても反対側の壁まで風が届きます。
代わりに、音は少し大きくなります。パナソニックの公式サイトの数字では、運転音は扇風機が12〜43dB、サーキュレーターが18〜44dBで、弱運転どうしで比べるとサーキュレーターのほうが6dBほど大きいです。小さい羽根を速く回すので、静かな部屋では「ゴー」という音が気になります。
顔に当てたときの感じ方も違います。扇風機の風は面で当たるので長く浴びても平気ですが、サーキュレーターの風は一点に集まって当たるので、目と顔が乾き、机の上の紙が飛びます。住宅会社のコラムでも、体に直接当てると風圧が強すぎて不快に感じることがある、と書かれています。
机の上と寝室は扇風機、風が当たっても顔が乾かない
体に風を当てる場所では、小型の扇風機を選びます。机の上で顔に風がほしいときと、寝ている間つけておくときは、やわらかい風で音の小さい扇風機が向いています。サーキュレーターを机に置いて顔に向けると風が硬くて目が乾き、寝室では音で目が覚めます。
机の上なら、USBか乾電池で動く卓上の小型扇風機が置き場所を選びません。首振りとタイマーが付いた機種にすると、自分に当て続けずに済み、切り忘れもなくなります。寝室では、体に直接向けず壁や天井に向けて、跳ね返った風にすると朝まで冷えすぎません。
パナソニックの公式サイトでも、就寝時や複数の人がいる部屋は扇風機、と分けられています。微風やリズム風があれば、寝ている間の体の冷えを防げます。小さい子どもや赤ちゃんがいる部屋では、風を長い時間直接当てず、手の届かない場所に置いてください。
エアコンと使うならサーキュレーター、設定を1度上げられる
エアコンの冷気は床にたまり、暖気は天井にたまります。サーキュレーターを天井に向けて回すと空気が上下に混ざって温度のムラが消え、冷房の設定温度を1度上げても同じ涼しさになります。パナソニックの試算では、冷房の設定を1度上げると消費電力が約13%減り、1日8時間の運転で1か月に約453円の節約です。
暖房:エアコンの真下か暖房器具の近くに置き、真上か斜め上に向ける。天井の暖気が足元に下りる
換気:窓を開け、窓の反対側からサーキュレーターで窓に向けて風を送る。部屋の空気が外に押し出される
扇風機でも似たことはできますが、風が広がって天井まで届かないので、6畳を超えると混ざり切りません。エアコンと組むのが目的なら、小型でも首が真上まで向くサーキュレーターを選びます。適用畳数は6畳用から24畳用まであるので、部屋の広さに合わせて選ぶと、弱運転で足りて音も静かです。
暖房で使うときは、風を体に当てないことが大事です。天井の暖気を下ろすのが目的なので、風の道が人のいない壁ぎわを通るように置きます。冬に足元が寒い部屋ほど効き目が分かりやすく、暖房の設定を1度下げると消費電力が約10%減る、とパナソニックの試算に出ています。
部屋干しは真下から当てる、小型サーキュレーターの出番
梅雨と冬の部屋干しは、風を当てる時間で乾き方が変わります。サーキュレーターを洗濯物の真下か斜め下に置いて上に風を送ると、布の間を風が通って湿気が飛び、乾く時間が短くなります。除湿機かエアコンの除湿と一緒に使うと、生乾きのにおいも出にくくなります。
扇風機でも乾きますが、風が広がって洗濯物の一部にしか当たらず、時間がかかります。まっすぐな風で洗濯物の列全体を通すのはサーキュレーターの得意なところで、首振りを付けておくと端まで風が回ります。洗濯物の間は握りこぶし1つ分あけると、風が通ります。
部屋干しが多い家は、小型のサーキュレーターを1台持っておくと、夏は冷房の補助、冬は暖房の補助、雨の日は洗濯物と、1年中出番があります。パナソニックの公式サイトでも、使う時期はサーキュレーターが「年中」、扇風機が「暑い時期のみ」と分けられています。
電気代はどちらも1時間0.5円、差はモーターの種類
電気代で選ぶ必要はありません。パナソニックの試算では、扇風機もサーキュレーターも最大の消費電力は約21Wで、1時間の電気代はどちらも約0.5円です。1日8時間つけても1か月120円ほどで、差が出るのは扇風機かサーキュレーターかではなく、モーターの種類です。
ACモーターの機種は消費電力が30〜60W、DCモーターの機種は2〜30Wと、住宅会社のコラムでは幅を持って案内されています。1日8時間で1か月の電気代は、ACが300〜600円、DCが20〜300円です。DCモーターは値段が高い代わりに静かで、風量を細かく変えられます。
小型で安い機種はACモーターが多く、風量は2〜3段階です。弱運転でも音が気になる寝室用や、1日中回す部屋干し用なら、DCモーターの機種にすると電気代と音の両方が下がります。机の上で数時間だけ使う卓上の扇風機なら、USB給電の小型機で十分です。
1台だけなら、風がほしいのが顔か部屋かで決める
小型の扇風機とサーキュレーターの違いは、風の形です。顔や体に当てて涼みたいなら扇風機、エアコンの空気を回したい、洗濯物を乾かしたいならサーキュレーター、1台だけ買うならこの分け方で決まります。
| 場面 | 向くほう | 理由 |
|---|---|---|
| 机の上で顔に風 | 扇風機 | 風がやわらかく目が乾かない |
| 寝室で一晩 | 扇風機 | 音が小さく、壁に向ければ冷えすぎない |
| エアコンと一緒 | サーキュレーター | 天井まで風が届き温度のムラが消える |
| 部屋干し | サーキュレーター | まっすぐな風が布の間を通る |
| 1年中使う | サーキュレーター | 冷房、暖房、換気、部屋干しに出番がある |
迷うなら、いま困っていることを1つだけ思い浮かべてください。「顔に風がほしい」なら扇風機、「エアコンの電気代を下げたい」「洗濯物が乾かない」ならサーキュレーターです。両方当てはまる人は、まずサーキュレーターを買って壁に向けて使い、物足りなければ卓上の扇風機を足すと、置き場所も出費も少なくて済みます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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