シーズンが終わって片づけようとしたら、前の冬から動かない加湿器が押し入れから出てきた。不燃ごみでいいのか粗大ごみなのか、水が入ったまま出していいのかが分からず、また戻してしまう人は多いです。加湿器の捨て方は、一番長い辺が自治体の基準(30cmか50cmが多い)より短ければ不燃ごみか小型家電の回収ボックスで無料、長ければ粗大ごみで300〜1,000円です。どの出し方でも、水を抜いて乾かし、電池を外すのが先です。自治体の案内、環境省の資料、家電量販店と買取店のコラムをもとに、測り方、捨てる前の準備、種類ごとの分け方、費用、急ぐときと売るときの選び方を書きました。
まず一番長い辺を測る、30cmか50cmが自治体の線
捨て方を決めるのは、加湿器の種類より大きさです。メジャーで一番長い辺を測り、自治体の粗大ごみの基準より短ければ不燃ごみ、長ければ粗大ごみ、これが基本の分け方です。基準は東京23区の多くで30cm、横浜市で50cm、さいたま市で90cmと、住んでいる場所で3倍近く違います。
| 自治体 | 基準より小さいときの区分 | 粗大ごみになる長さ |
|---|---|---|
| 東京都渋谷区、目黒区 | 不燃ごみ(燃やせないごみ) | 一番長い辺が30cm以上 |
| 東京都北区 | 不燃ごみ | 30cm以上(手数料400円) |
| 神奈川県横浜市 | 燃やすごみ(プラスチック製の場合) | 50cm以上 |
| 埼玉県さいたま市 | 不燃ごみ | 90cm以上 |
同じ小さい加湿器でも、横浜市のようにプラスチック製の物を燃やすごみに分ける自治体があります。自治体のごみ分別のページで「加湿器」と検索すると、区分と基準の長さが品目ごとに出てくるので、まずそこを見ます。分別アプリを配っている自治体なら、アプリの品目検索でも同じ答えが出ます。
水を抜いて1日乾かす、電池は外して別に出す
どの捨て方でも、出す前にやることは同じです。タンクと本体の水を全部捨てて1日乾かし、電池や充電池は外して自治体の電池の回収に出します。水が残ったまま出すと収集車の中で漏れて回収されないことがあり、電池が残ったままだと収集や処理の途中で発火する事故が起きています。
水は、タンクだけでなく本体の受け皿にも残っています。スチーム式は内部の湯を沸かす部屋に水が残るので、取扱説明書の排水の手順どおりに傾けて出します。乾かすときはフタとタンクを外して、風の通る場所に1日置けば十分です。
充電式のミニ加湿器やUSBで動く卓上の加湿器は、中にリチウムイオン電池が入っています。外せる機種は外して電池の回収に出し、外せない機種は自治体の案内に従います。多くの自治体は充電式の小型家電を回収ボックスか窓口で受け付けていて、不燃ごみの袋に入れてはいけない決まりです。
超音波式は不燃ごみ、スチーム式は粗大ごみになりやすい
種類で大きさの傾向が決まっています。卓上の超音波式は高さ20〜30cmで不燃ごみか回収ボックス、スチーム式は30〜35cm、気化式とハイブリッド式は35〜45cmで、30cm基準の自治体では粗大ごみになります。加湿空気清浄機は高さ60cm前後なので、どの自治体でも粗大ごみです。
| 種類 | 大きさの目安 | 出す前に外す物 |
|---|---|---|
| 超音波式(卓上) | 高さ20〜30cm | なし。アロマのパッドは可燃ごみ |
| スチーム式 | 高さ30〜35cm | なし。内部の水を排水の手順で抜く |
| 気化式、ハイブリッド式 | 高さ35〜45cm | 加湿フィルター、トレイ |
| 加湿空気清浄機 | 高さ60cm前後 | 集じん、脱臭、加湿の3枚のフィルター |
気化式とハイブリッド式は、本体から加湿フィルターとトレイを外して、素材ごとに分けます。フィルターは紙や不織布なら可燃ごみ、樹脂の枠は自治体のプラスチックの区分です。本体はABS樹脂のプラスチックがほとんどで、電源コードは付けたままで出せます。
スチーム式は、フィルターがなく外す部品もありません。ただし高さが30cmを少し超える機種が多いので、30cm基準の自治体では粗大ごみ、50cm基準の自治体では不燃ごみと、住んでいる場所で答えが変わります。測って迷う長さなら、自治体に電話で聞くのがいちばん早いです。
粗大ごみは300〜1,000円、回収ボックスなら無料
基準より大きければ粗大ごみです。粗大ごみの手数料は加湿器1台で300〜1,000円、東京都北区なら400円で、予約から収集まで1〜2週間かかります。基準より小さければ、役所やスーパーにある小型家電の回収ボックスに入れれば無料で、収集日を待つ必要もありません。
2. コンビニかスーパーで自治体指定の処理券を買う(北区なら200円券を2枚)
3. 処理券に収集日と名前を書いて、本体の見えるところに貼る
4. 収集日の朝8時までに指定の場所に出す(水を抜いて乾かしてから)
処理場に自分で持ち込むと、手数料がおおむね半額になる自治体もあります。車があって、ほかにも粗大ごみがあるなら持ち込みが安いです。収集は申し込みが混む3月と4月に2週間以上待つことがあるので、引っ越しが決まったら早めに申し込みます。
回収ボックスは、投入口の大きさが目安で横30cm×縦15cmです。卓上の超音波式なら入りますが、スチーム式は入らないことが多く、その場合は不燃ごみか粗大ごみに戻ります。加湿器は小型家電リサイクル法で「扇風機、電気除湿機その他の空調用電気機械器具」に入りますが、ボックスで受け付ける品目は自治体が決めているので、加湿器が対象外の地域もあります。
急ぐなら量販店の店頭引き取り、加湿器は550円が目安
引っ越しで収集日を待てない人は、家電量販店に持ち込みます。ケーズデンキ、ジョーシン、ヤマダデンキは店頭で加湿器を550円で引き取り、壊れていても料金は同じです。予約は要らず、持ち込んだその日に手放せます。
量販店の料金は大きさの区分で決まっていて、ケーズデンキは550円、1,100円、2,200円の3段階です。加湿器は550円の区分ですが、加湿空気清浄機のように大きい物は上の区分になることがあるので、持ち込む前に店に電話で確かめると無駄足がありません。ノジマとビックカメラは、加湿空気清浄機に限って下取りを受け付けています。
買い替えなら、新しい加湿器を配達してもらうときに古い物を引き取ってもらう方法があります。店によって無料か550円で、自分で運ぶ手間がなくなります。店頭に持ち込むときは、水を抜いて乾かし、袋か箱に入れて運びます。
不用品回収業者は、加湿器1台だけだと4,000円からと割高です。引っ越しでほかの家電や家具もまとめて出すときだけ向いていて、頼むなら自治体の一般廃棄物の許可か委託を受けた業者を選びます。無料回収と拡声器で回るトラックは、後から高い料金を請求された例があるので渡さないでください。
2年以内の国内メーカー品は捨てずに売る
動く加湿器なら、捨てる前に売る方法があります。発売から2年以内で、シャープ、ダイキン、パナソニックなど国内メーカーの機種は、リサイクルショップかフリマアプリで値が付きます。反対に、傷や水あかが目立つ物、ノーブランドの超音波式は、送料のほうが高くなるので捨てるほうが早いです。
売る前に、クエン酸でタンクと受け皿の水あかを落とし、外側を拭きます。箱と説明書、外したフィルターがそろっているほど高くなります。リサイクルショップは持ち込んだその日に現金になりますが値段は店の言い値、フリマアプリは自分で値段を決められる代わりに梱包と発送が要ります。
フリマで送るときは、タンクと本体を乾かしてから、タンクを新聞紙で包んで本体と別に固定し、箱に入れます。大きい加湿空気清浄機は、メルカリの梱包と発送を代行するサービスを使うと、自分で箱を用意しなくて済みます。売れなかったときは、上の粗大ごみか量販店に戻ればいいので、まず1週間だけ出してみる形でも十分です。
捨てる前に測る、抜く、外すの3つを済ませる
加湿器の捨て方は、一番長い辺と自治体の基準の比べ方で決まります。測って基準より短ければ不燃ごみか回収ボックスで無料、長ければ粗大ごみで300〜1,000円、急ぐなら量販店で550円、この3つから選べば迷いません。
出す前にやることも3つです。一番長い辺を測る、水を抜いて1日乾かす、電池とフィルターを外す。この3つを済ませておけば、収集で断られることも、発火の事故につながることもありません。
まず、住んでいる自治体のごみ分別のページで「加湿器」を検索してください。そこに出てくる区分と基準の長さを、手元の加湿器の一番長い辺と見比べるだけで、捨て方は決まります。動く物なら、その前に売れるかどうかを1回だけ調べてから捨てても遅くありません。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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